2023年3月10日発売の「図書新聞」第3583号（2023年3月18日号）の「学術思想」欄に、月曜社10月刊、堀千晶『ドゥルーズ 思考の生態学』の書評記事「可能ではない世界を、それでも断固として譲らないこと――ドゥルーズの「実存主義」を精緻に読み解く」が掲載されました。評者は秋田大学准教授の小倉拓也さんです。「本書は、後期ドゥルーズによる「スピノザの実存主義」、「生態学」を展開する。それは、理念を裏切る強度の肯定であり、属性も神=実態も破壊する様態の自由の肯定であり、具体的な情況において行為する身体の肯定である。それはいわば、シェリング的な暗き底の蜂起だとも言えるが、本書が強調するのは、そうしたいかなる形象もなくうごめく者たちの蜂起を、文字通りマイノリティによる実存を賭した闘いとして捉え、その政治的な実践の次元を考え抜くことである」と評していただきました。
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