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月曜社8月新刊:デリダ『スクリッブル 付:トール「形象変化」』

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月曜社新刊案内【2020年8月:人文書1点】2020年8月12日取次搬入予定


スクリッブル――権力/書くこと
付:パトリック・トール「形象変化(象徴的なものの考古学)」
ジャック・デリダ[著] 大橋完太郎[訳]
月曜社 2020年8月 本体:2,200円 46判(180x130x10mm)並製144頁 ISBN: 978-4-86503-099-0 C0010


アマゾン・ジャパン、Honya Club、にて予約受付中。


18世紀英国の神学者ウォーバートンによるヒエログリフ論の仏訳書に付された、デリダとトールによる70年代後半の各論考を初めて訳出。エクリチュールの複雑性のうちに、言語における起源の問題を《覆い》の発生として批判的に捉えるデリダ。権力の起源としての解釈学的営為に着目し、歴史と真理との関係にひそむ暴力を問うトール。グラマトロジーの鋭利な挑戦がここに継続される。【叢書エクリチュールの冒険、第17回配本】


「覆いの力のおかげで、代補が地位を奪取する。起源にまつわるあらゆる説明、エクリチュールや神々に関するあらゆる説明、あるいは系譜学的な説明のもつ権力についてのあらゆる説明は、代補による覆いと一般的なクリプトグラフィーのこうした法則に従う。神官がこれらの説明を占有できたのは、ただそれがひとつの神聖な起源からあるものとして受け入れるふりをすることによってのみなのである」(本文より)。


原著:Jacques Derrida, “SCRIBBLE” & Patrick TORT, “TRANSFIGURATIONS” in “Essai sur les hiéroglyphes des Égyptiens” de William Warburton, Aubier Flammarion, Paris, 1977.


ジャック・デリダ(Jacques Derrida, 1930-2004):フランスの哲学者。エコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校)で哲学史を講じた。1983年に創設された「国際哲学コレージュ」の初代議長。近年の訳書に『ジャック・デリダ講義録』(白水社、2014年~)、『プシュケー』(2巻、岩波書店、2014~2019年)、『有限責任会社』(法政大学出版局、2002年;新装版2020年)などがある。


パトリック・トール(Patrick Tort, 1952-):パトリック・トール(Patrick Tort, 1952-):フランスの言語学者、哲学者、科学史家。チャールズ・ダーウィン国際研究所設立者およびディレクター、国立自然史博物館研究員。著書に『俳優についてのパラドクスの起源』『進化論と言語学』『ダーウィンとダーウィニズム』『唯物論とは何か』『供儀の理論』などが多数あるがいずれも未訳。


大橋完太郎(おおはし・かんたろう、1973-):神戸大学大学院人文学研究科准教授。専門は表象文化論、美学・感性論、近現代西洋思想史。著書に『ディドロの唯物論』(法政大学出版局、2011年)など。訳書にカンタン・メイヤスー『有限性の後で』(共訳、人文書院、2015年)など。


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