都立大の西山雄二さんの研究室が発行する紀要「Limitrophe(リミトロフ)」の第6号、7号、8号が同時刊行されました。第6号に拙論「人文書出版の薄明――書物の新たな希望はどこにあるか」を寄稿しました。昨年5月の発表を元にしたものです。紙版は研究室より配布中。電子版は3月公開予定と聞いています。
今回の「人文書出版の薄明」は、8年前の「人文書出版と業界再編――出版社と書店は生き残れるか」(「人文学報」第514巻第15号、首都大学東京人文科学研究科、2018年3月)の続篇で、8年間のうちにさらに大きく進んだ出版界の変容を概観し、人文書出版の苦境に言及しました。
率直に言えば、今回の拙論執筆では執拗な無力感との闘いに苦しみました。出版業界は大手のIP戦略の前進を除いてはおおよそのところ厳しいという以上の崩壊と解体に直面しているし、下手をすると大規模な共倒れに発展しかねません。様々な新しい試みも始まっているとはいえ、楽観はできない状況です。
「希望はどこにあるか」と問うことすら困難な長い黄昏のなかで光を求め、失望や手詰まり感や無意味さの瓦礫から松明を作るのは、しんどいものでした。このやりきれなさを、ありのままに共有できれば幸いです。動画版はYouTubeの西山雄二さんのチャンネルで公開されています。
私の絶望が、誰かの希望でありますように。
今回の「人文書出版の薄明」は、8年前の「人文書出版と業界再編――出版社と書店は生き残れるか」(「人文学報」第514巻第15号、首都大学東京人文科学研究科、2018年3月)の続篇で、8年間のうちにさらに大きく進んだ出版界の変容を概観し、人文書出版の苦境に言及しました。
率直に言えば、今回の拙論執筆では執拗な無力感との闘いに苦しみました。出版業界は大手のIP戦略の前進を除いてはおおよそのところ厳しいという以上の崩壊と解体に直面しているし、下手をすると大規模な共倒れに発展しかねません。様々な新しい試みも始まっているとはいえ、楽観はできない状況です。
「希望はどこにあるか」と問うことすら困難な長い黄昏のなかで光を求め、失望や手詰まり感や無意味さの瓦礫から松明を作るのは、しんどいものでした。このやりきれなさを、ありのままに共有できれば幸いです。動画版はYouTubeの西山雄二さんのチャンネルで公開されています。
私の絶望が、誰かの希望でありますように。