★幻戯書房さんの「ルリユール叢書」第24回配本(33、34点目)。
『詩人の訪れ 他三篇』C・F・ラミュ著、笠間直穂子訳、幻戯書房、2022年7月、本体3,300円、四六変上製352頁、ISBN978-4-86488-251-4
『みつばちの平和 他一篇』アリス・リヴァ著、正田靖子訳、幻戯書房、2022年7月、本体2,400円、四六変型240頁、ISBN978-4-86488-252-1
★『詩人の訪れ 他三篇』は「スイス・ロマンドの国民作家」ラミュ(Charles Ferdinand Ramuz, 1878-1947)の小説「詩人の訪れ」(1923年)に、エッセイ3篇「存在理由」(1914年)、「手本としてのセザンヌ」(1914年)、「ベルナール・グラッセへの手紙(1929年)を収録。『みつばちの平和 他一篇』は、同じく「20世紀スイスロマンド文学を代表する女性作家」でフェミニストのリヴァ(Alice Rivaz, 1901-1998)の小説「みつばちの平和」(1947年)に、自身の「人生を突き詰めたときに残るなにがしかのもの」を綴った「残された日々を指折り数えよ」(1966年)を併録。
★作品社さんの新刊より2点。
『死刑と日本人』菊田幸一著、作品社、2022年7月、本体2,400円、46判並製224頁、ISBN978-4-86182-899-7
『海政戦論』柴田雅裕著、作品社、2022年7月、本体4,500円、A5判上製448頁、ISBN978-4-86182-923-9
★『死刑と日本人』は明治大学名誉教授で犯罪学と刑事政策論の第一人者、菊田幸一(きくた・こういち, 1934-)さんによる「死刑の精神史」であり、「死刑制度を通じて考える日本人論」。『海政戦論』は、海上自衛隊の海将をお務めだった柴田雅裕(しばた・まさひろ)さんが「21世紀海洋戦略の礎」を論じたもの。
★平凡社さんの新刊より3点。
『アイハヌム 2022 加藤九祚 一人雑誌 追悼号』『アイハヌム』復刊実行委員会編著、平凡社、2022年7月、本体2,200円、A5判並製228頁、ISBN978-4-582-44121-5
『羅振玉自伝――集蓼編その他』羅振玉著、深澤一幸訳注、東洋文庫、2022年7月、B6変判上製函入408頁、ISBN978-4-582-80908-4
『かこさとし――子どもたちに伝えたかったこと』かこさとし/鈴木万里/鈴木愛一郎著、平凡社、2022年7月、A5判並製112頁、ISBN978-4-582-20726-2
★『アイハヌム 2022 加藤九祚 一人雑誌 追悼号』は国立民族学博物館名誉教授でアジア文化史がご専門の文化人類学者、加藤九祚(かとう・きゅうぞう, 1922-2016)さんに捧げられた追悼論集。加藤さんの一人雑誌「アイハヌム」(東海大学出版会、2001~2010年)の最終号に位置づけられています。トルグノフ、イリヤノフによる追悼文2篇に加え、同2氏、リトヴィンスキー、ルトヴェラゼ、ピダエフ+レウトヴァらによる論考5篇、親族や関係者による挨拶文、略年譜・著作リスト、「アイハヌム」総目次などが収められています。
★『羅振玉自伝』は東洋文庫の第908巻。辛亥革命期に日本に亡命し、晩年は満州国の要職にあった「特異で複雑な学者」羅振玉 (らしんぎょく:Luó Zhèn yù, 1866-1940)の唯一の自伝「集蓼編」に、日本視察記2篇「扶桑両月記」「扶桑再遊記」と帰国旅行記「五十日夢痕録」の計3篇を附録として収録。『かこさとし』は渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで9月4日まで開催中の展覧会「かこさとし展」の関連図書。