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ウォルターズ『統治性』/ローズ『魂を統治する』

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ウィリアム・ウォルターズ『統治性――フーコーをめぐる批判的な出会い』(阿部潔・清水知子・成実弘至・小笠原博毅訳、月曜社、2016年7月、本体2,500円、46判並製336頁、ISBN:978-4-86503-034-1;Governmentality: Critical Encounters, Routledge, 2012)の取次搬入日が決定しましたのでお知らせいたします。日販、トーハン、大阪屋栗田、いずれも7月7日(木)です。

書店の皆様へ――弊社の新刊はパターン配本いたしません。事前にご発注いただいた書店様にご指定分を配本いたします。事前のご指定がない場合、配本の有無はお約束できませんのでご了承ください。

読者の皆様へ――どの書店さんに本が置かれるのかについては、地域をご指定いただければこのブログにてお答えいたします。コメント欄やEメール(弊社ウェブサイトで公開)にてお気軽にお尋ねください。

同書の著者、ウィリアム・ウォルターズ(William Walters, 1964-)はカナダ・カールトン大学政治学・社会学教授。本書は初の邦訳書ですが、海外ではすでに5か国語に翻訳されています。目次を以下に再掲しておきます。

日本語版への序文
謝辞
イントロダクション
第一節 統治性の高まり
第二節 批判的な出会い
第三節 四つの章

第一章 フーコー、権力、統治性

第一節 統治性とはなにか
第二節 権力の微視的物理学を越えて?
第三節 国家の理論から国家の系譜学へ
第四節 統治術の歴史
 司牧的権力/国家理性/自由主義的な統治性
第五節 フーコーと統治性に関する五つの課題

第二章 統治性3・4・7

第一節 フーコー以降の統治性
 概念の展開/現代を研究する/「国家を超える政治権力」/権力の新しい領土
第二節 統治性と政治学
 マイナーな知識?/統治の特殊性/統治のテクネー/「統治」を脱中心化する
第三節 統治性の諸問題
 ヨーロッパ中心主義の諸問題/自由主義のバイアス/パッチーー統治作動中/装置とはなに(でない)か。/統治性、政治、政治的なもの

第三章 よみがえるフーコー効果? 国際統治性研究へのいくつかの覚え書き
第一節 連座配置
第二節 いくつかの予備的考察
第三節 国際統治性研究における問題と論争
 統治性のスケールアップ(Ⅰ)/統治性のスケールアップ(Ⅱ)/国際的なものの個別化/フーコーの道具箱の外への移動/異なる幾何学

第四章 統治性と系譜学をふたたびつなぐーースタイルの問題

第一節 系譜学と統治性
第二節 系譜学を多元化する
第三節 系譜学を実際にやってみるーー三つのスタイル
第四節 系統図?権力の家系図か。(系譜学Ⅰ)
第五節 対抗的記憶と再系列化(系譜学Ⅱ)
第六節 忘れられた闘争と従属化された知の再奪取としての系譜学(系譜学Ⅲ)

結論 統治性との出会い
第一節 権力の新たな地図作成としての統治性
第二節 マッピングから出会いへ
 概念を考え出せ/外へと動き出せ/視角を変えろ/系譜学を実践せよ/合理主義に用心せよ/底面を探究せよ
第三節 統治性と政治

訳者あとがき
参考文献
索引

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なお、以文社さんでも最近、「フーコー」「統治論」関連で新刊を発売されています。ニコラス・ローズ『魂を統治する――私的な自己の形成』(堀内進之介・神代健彦監訳、以文社、2016年6月、本体4,800円、四六判上製512頁、ISBN978-4-7531-0333-1;Governing the Soul: The Shaping of the Private Self, Routledge, 1989; 2nd edition, Free Association Press, 1999)です。ニコラス・ローズ(Nikolas Rose, 1947-)はロンドン大学キングス校教授で、社会学者。既訳書に『生そのものの政治学――二十一世紀の生物医学、権力、主体性』(檜垣立哉監訳、小倉拓也・佐古仁志・山崎吾郎訳、法政大学出版局、2014年、本体5,200円、四六判上製554頁、ISBN978-4-588-01017-0;The Politics of Life Itself: Biomedicine, Power, Subjectivity in the Twenty-First Century, Princeton UNiversity Press, 2006)があります。

『魂を統治する』の帯には宮台真司さんの推薦文が掲載されています。曰く「ローズは言う、本当の「魂」などないと。「魂」は造られる。我々はこれを引き受けるほかない」。目次は以下の通りです。

第二版への序文
初版への序文
はじめに

第一章 戦時下の人々
 1 戦争の心理学
 2 士気の統治
 3 心理戦の兵士たち
 4 戦時下の諸集団

第二章 生産的な主体
 1 労働の主体
 2 満足した労働者
 3 戦時下の労働者
 4 仕事場の民主主義
 5 経営管理の専門知
 6 自己の生産

第三章 子どもと家族とまわりの世界
 1 小さな市民
 2 心理学者のまなざし
 3 愛の絆の調整
 4 精神の最大化
 5 責任ある自律的な家族

第四章 私たちの自己のマネジメント
 1 自由を義務づけられた人々
 2 行動の再形成
 3 自律のテクノロジー
 4 自由の治療

あとがき 一九九九年
原注
訳者解題

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