「週刊読書人」2020年8月14日号に、弊社3月刊、井岡詩子『ジョルジュ・バタイユにおける芸術と「幼年期」』の書評記事「長きにわたる思索を俯瞰する試み――初期の『ドキュマン』から最晩年の『エロスの涙』まで」が掲載されました。評者は日本大学准教授の安原伸一朗さんです。「これまでしばしば「アンフォルム(不定形)」という限概念を通じて分析され、バタイユ自身の思想を超えて展開されることもあるその芸術論に対して、「幼年期」という字句を設定することで、あらためて「バタイユの造形芸術論と文学論に共通の地平を見出すこと」を目指した試みである。それはまた、初期の『ドキュマン』から『マネ』や『エロティシズム』などを経由しつつ最晩年の『エロスの涙』にいたるまで、バタイユの長きにわたる思索を俯瞰する試みでもある」と評していただきました。
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