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2019年10月新刊:水野浩二『倫理と歴史』

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倫理と歴史:1960年代のサルトルの倫理学
水野浩二著
月曜社 2019年10月 本体:2,200円 B6変判並製360頁 ISBN: 978-4-86503-085-3 C0010


内容:人間の無条件的未来へと向かう思考。規範(倫理)と歴史の矛盾・対立をとおして生きる人間の姿を描こうとしたサルトルの弁証法的倫理学を、1960年代の草稿などの読解を通じて分析する。【シリーズ〈哲学への扉〉第4回配本】


★アマゾン・ジャパンにて予約受付中


目次:
第一部
第一章 神・本来性・全体的人間
 はじめに 
 一 不純な反省と純粋な反省
 二 神の観念の二重性 
 三 本来性 
 四 全体的人間 
 おわりに 
第二章 サルトル哲学と神の観念
 はじめに 
 一 〈神になろうとする企て〉と本来性
 二 存在論的学説としての神
 三 倫理学的学説としての神 
 四 本来性の倫理学と相互承認 
 五 内面化された神=〈人間〉 
 おわりに 
第三章 サルトルにおける倫理と政治
 はじめに 
 一 命令の空虚性と客観的事実 
 二 規範の二側面 
 三 規範としての〈全体的人間〉 
 四 無条件的未来の暫定性 
 おわりに 
第二部
第四章 倫理的規範と人間的実践(1)遺稿《倫理と歴史》(コーネル大学講演)についての研究
 はじめに 
 一 日常生活における命令的構造 
 二 倫理的命令と歴史的決定 
 三 倫理的規範と人間的実践 
 おわりに 
第五章 倫理的規範と人間的実践(2)遺稿《倫理と歴史》(コーネル大学講演)についての研究(続)
 はじめに
 一 規範の無条件的可能性:〈無条件的なもの〉と〈条件づけられたもの〉との弁証法 
 二 倫理的急進主義と内面性の主体
 三 倫理的逆説 
 おわりに
第六章 命令と価値:「弁証法的倫理」のための論考をめぐって
 はじめに
 一 無条件的規範にたいする能動的態度
 二 無条件的規範にたいする受動的態度 
 三 命令の三つの構成要素と惰性の内面化 
 四 倫理的急進主義 
 五 普遍的自由と価値 
 六 命令と価値との違い
 おわりに
第三部
第七章 〈非‐知(non-savoir)〉と〈なるべきである(avoir à être)〉:『主体性とは何か?』をめぐって
 はじめに
 一 〈非‐知〉から主体性‐対象へ
 二 心身統一体としての主体性
 三 〈なるべきである〉と統合・全体化・実践
 四 〈非‐知〉と無意識
 五 マルクス主義と弁証法的観念論
 六 全体的人間と欲求・労働・享受 
 おわりに
第八章 「全体化するものなき全体化」について
 はじめに
 一 作者なき人間的作品
 二 全体分解的全体化
 三 直接的全体化:受肉
 四 媒介的全体化:特異化
 五 共同的諸個人と統一性
 六 通時的総合
 おわりに 
第九章 倫理と歴史の弁証法
 はじめに
 一 「具体的倫理学」の構想
 二 主体性と歴史的実践 
 三 倫理的案出と無条件的未来 
 四 「歴史の倫理学」の構想 
 おわりに 
注 
あとがき
人名索引



水野浩二(みずの・こうじ):1952年生。札幌国際大学人文学部教授。著訳書に『サルトルの倫理思想』(法政大学出版局、2004年)、ジャン・ヴァール『具体的なものへ』(月曜社、2010年)、ジャン=ポール・サルトル『主体性とは何か?』(澤田直との共訳、白水社、2015年)など。


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