★上村忠男さん(訳書:アガンベン『到来する共同体』、編訳書:パーチ『関係主義的現象学への道』、スパヴェンタほか『ヘーゲル弁証法とイタリア哲学』、共訳書:アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』『涜神』、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』)
イタリアの歴史学者カルロ・ギンズブルグ(Carlo Ginzburg, 1939-)の2015年の著書『Paura reverenza terrore』(『畏怖・崇敬・恐怖』)の訳書を先週上梓されました。「図像の発揮する政治的効果についての試論」と訳者あとがきで紹介されています。目次は書名のリンク先でご覧いただけます。
政治的イコノグラフィーについて
カルロ・ギンズブルグ著 上村忠男訳
みすず書房 2019年6月 本体4,800円 四六判上製264頁 ISBN978-4-622-08815-8
帯文より:イメージには権力を発揮する仕掛けが隠されている。神聖さを利用する世俗画、戦争ポスター、《ゲルニカ》。政治の言語とイメージの嘘を明かす図像学的実験。
★星野太さん(著書:『崇高の修辞学』)
先月末発売となった月刊誌『現代思想』2019年6月号「特集=加速主義――資本主義の疾走、未来への〈脱出〉」に掲載された、イギリス出身の哲学者レイ・ブラシエ(Ray Brassier, 1965-)さんの2014年の論考「さまよえる抽象」("Wandering Abstruction")の全訳を担当されています(78~99頁)。 星野さんによるブラシエ論文の日本語訳には「絶滅の真理」(『現代思想2015年9月号:絶滅――人間不在の世界』50~78頁)があり、また、星野さんによるブラシエ論には「暗き生――メイヤスー、ブラシエ、サッカー」(『現代思想2018年1月号:現代思想の総展望2018』164~175頁)。メイヤスー『亡霊のジレンマ――思弁的唯物論の展開』(青土社、2018年6月)と同じようにもう少し論文の本数が増えたらブラシエさんのオリジナル論文集ができそうですね。
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