★星野太さん(著書『崇高の修辞学』)
白水社さんから今月刊行されたアンソロジー集『ことばを紡ぐための哲学――東大駒場・現代思想講義』に寄稿されています。同書は、2014年度冬学期に東京大学教養学部で行なわれたEALAI(東アジアリベラルアーツイニシアティブ)のテーマ講義「グローバル化時代の現代思想――東アジアから」を担当した教員の方々が講義内容を再整理して書き直したもの、とのことです。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。星野さんは第Ⅱ部「システムに抗して」に「待つ・耐える」(128~147頁)という論考を寄せておられます。また第Ⅰ部「日常という場で」と第Ⅱ部の末尾に置かれた座談会『来たるべきことばのために』前篇/後篇にも参加されています。本書に収められた各論考の末尾には「基本文献案内」が付されており、書店員さんの棚作りに役立つのではないかと思います。版元紹介文の冒頭部分がが胸に沁みます。「「炎上」からヘイトスピーチまで、敵が敵を生む〈ことばの過剰〉に抗して、ともに生きる場を恢復する、「知の技法」のこれから」。
ことばを紡ぐための哲学――東大駒場・現代思想講義
中島隆博/石井剛[編著]
白水社、2019年4月、本体2,000円、4-6判並製216頁、ISBN978-4-560-09673-4
★フィリップ・ソレルスさん(著書『ドラマ』)
回想録『Un vrai roman : Mémoires』(Plon, 2007)の全訳が水声社さんから今月刊行されました。卓抜な同時代史、文壇史、思想史としても読めると思います。
本当の小説 回想録
フィリップ・ソレルス[著] 三ツ堀広一郎[訳]
水声社 2019年4月 本体3,000円 四六判上製344頁 ISBN978-4-8010-0408-5
★舞台芸術研究センターさん(発行『舞台芸術』第一期全十巻)
季刊誌『舞台芸術』第4期第22巻が先月末(2019年3月)に発売となりました。メイン特集は「〈劇場〉の現在形――「拡張」と「拡散」の間で」。渡邊守章さんへのインタビュー「「演劇作業」の現場――ラシーヌからクローデルまで」(聞き手:森山直人)や、宮沢章夫さんと黒瀬陽平さんの対談「〈3・11以後〉 の「劇場」、または メディア社会における 〈ライヴ〉 の現在」などが掲載されています。目次詳細は誌名のリンク先をご覧ください。ハンス=ティース・レーマンの大著『悲劇とドラマ演劇』(Tragödie und Dramatisches Theater, Berlin: Alexanderverlag, 2013)より「序論」が津﨑正行さんによる翻訳と解題で掲載されています。
舞台芸術(22)〈劇場〉の現在形――「拡張」と「拡散」の間で
京都造形芸術大学舞台芸術研究センター[編著]
KADOKAWA 2019年3月 本体1,500円 B5判並製188頁 ISBN978-4-04-876501-5
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