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注目新刊:『思想』ボリス・グロイス特集号、『現代思想』現代思想の316冊特集号、など

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弊社出版物でお世話になっている著訳者の皆さんの最近のご活躍をご紹介します。


★星野太さん(著書:『崇高の修辞学』)
★加治屋健司さん(共訳:ボワ/クラウス『アンフォルム』)
岩波書店さんの月刊誌「思想」2018年第4号(特集「ボリス・グロイス――コンテンポラリー・アートと批評」)に、論文をお寄せになっています。星野さんの論文「〈生きている〉とはどういうことか――ボリス・グロイスにおける「生の哲学」」(72~86頁)は、はじめに、1:生の哲学、2:生を物語ること――ドキュメンテーション、3:生を導き入れること――インスタレーション、4:生を解放すること――セオリーとミュージアム、という全4節構成。一方、加治屋さんの論文「グロイスにおける芸術の制度と戦後日本美術」は(87~99頁)は、はじめに、一:グロイスの制度論、二:戦後日本美術をどう捉えるか、三:変化する現代日本の美術、四:二つのソーシャリー・エンゲージド・アート、おわりに、の全四節校正。


なお、星野さんはまもなく発売となる表象文化論学会の「表象12:展示空間のシアトリカリティ」において、ボリス・グロイスの論考「インスタレーションの政治学」(66~79頁)の共訳を担当されているとともに、特集冒頭のイントロダクション(14~17頁)や、共同討議「越境するパフォーマンス――美術館と劇場の狭間で」の司会を担当されています。ちなみに同号では星野さんの昨春の著書『崇高の修辞学』(月曜社、2017年)に対する谷川渥さんによる書評「修辞学的崇高の新しい地平」(244~247頁)も掲載されています。


★岡本源太さん(著書:『ジョルダーノ・ブルーノの哲学』)
青土社さんの月刊誌「現代思想」の2018年4月号(特集「現代思想の316冊――ブックガイド2018」で、美学欄を担当され、「美学の今世紀」(134~140頁)というブックガイドを寄せておられます。一:感覚、自然――感性の脱人間化、二:身振り、関係性――美的文明での生存、三:言葉、イメージ――普遍性の構成、という立て分けの中で20点以上の書籍に言及されています。


★中山元さん(訳書:ブランショ『書物の不在』)
光文社古典新訳文庫の今月(2018年4月)新刊として、ハイデガー『存在と時間』(全8巻)の第4巻を上梓されました。帯文に曰く「現存在の「頽落」とはなにか? わたしたちの〈気分〉を哲学する画期的な思想」と。第一部第一篇第五章「内存在そのもの」の第28節「内存在を主題とした分析の課題」から第38節「頽落と被投性」までを訳出し、後半は長大な解説となっています。同文庫での『存在と時間』新訳の特徴は訳文と読解をドッキングさせた点にあり、全8巻というのは各社文庫版の中では最大規模になります。


★舞台芸術研究センター(発行:『舞台芸術』第一期全十巻)
京都造形芸術大学舞台芸術研究センターの機関誌『舞台芸術』の第四期第21号が刊行されました。特集は「アーカイヴを「批評」する――「記録」の創造的な活用のために」です。特集扉頁には「舞台芸術における「映像・音声記録(アーカイヴ)」の問題を考えること。それは、とりもなおさず、「映像・音声」というメディアを介して、「舞台芸術」というジャンルの本質を問うことに通じているのではないか。この特集は、ひとえにそうした観点から構想されている」等々と記載されています。目次は号数のリンク先でご確認いただけます。


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