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明日発売:ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』清水一浩訳、講談社メチエ

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★清水一浩さん(共訳:ガルシア・デュットマン『友愛と敵対』)



人文業界の特殊翻訳家として知られる清水さんの初めての単独訳単行本、マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』がいよいよ明日、1月12日より店頭発売開始となります。ドイツの新進気鋭の哲学者で「新しい実在論」を牽引するガブリエル(Markus Gabriel, 1980-)の著書の翻訳は、ジジェクとの共著『神話・狂気・哄笑』(堀之内出版、2015年)に続いて2冊目で、ガブリエルの単独著としては初訳です。講談社メチエの「666」番。目次詳細や内容紹介は書名のリンク先をご覧ください。原著は『Warum es die Welt nicht gibt』(Ullstein, 2013)です。


なぜ世界は存在しないのか

マルクス・ガブリエル著 清水一浩訳
講談社メチエ 2018年1月 本体1,850円 四六判並製334頁 ISBN978-4-06-258670-2


千葉雅也さん推薦文:ポストモダンの思想は、現実を捉えることを不可能にしたのだろうか? 人それぞれに異なる現実しかないのでも、唯一の真なる現実しかないのでもなく――ポストモダンとその批判者の対立を超える「新しい実在論」へ!


本文(79頁)より:世界のなかにある対象を、世界のなかにあるほかの対象から区別しているのは、それぞれの対象に備わる性質です。ここからただちに、少なくとも二つの哲学的な問いが生じてきます。いずれの問いも、わたしの考察の中心をなすものです。/1 およそ存在するいっさいの性質を備えた対象は、存在しうるのか。/2 どの対象も、ほかのすべての対象から区別されるのか。/この二つの問いにたいする、わたしの答えは「否」です。ここから導き出されることになるのが、世界は存在しないという結論です。第一に、世界とは、いっさいの性質を備えた対象であるはずだからです。第二に、世界のなかでは、どの対象も、ほかのすべての対象から区別されるはずだからです。


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