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8月新刊案内:ギルロイ『ユニオンジャックに黒はない』月曜社

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2017年8月4日取次搬入予定|ジャンル:現代思想・文化研究

ユニオンジャックに黒はない̶人種と国民をめぐる文化政治
ポール・ギルロイ著 田中東子+山本敦久+井上弘貴訳
月曜社 2017年8月 本体予価3,800円 四六判(縦188mm×横128mm×束30mm) 上製576頁 ISBN978-4-86503-049-5


アマゾン・ジャパンにて予約受付中

内容:〈人種差別〉と〈ポピュリズム〉の結託に抗する闘いと思考――ギルロイのデビュー作、ついに邦訳なる。警察による過剰な取り締まりと暴動、レゲエやパンクなどの抵抗的音楽をつうじて戦後英国における人種差別の系譜を批判的に辿りながら、法と秩序、そして愛国心のもとで神話化された〈国民〉というヴェールを引き剝がす。


目次:
日本語版への序文
謝辞
序章 人種は月並みなものである
第1章 「人種」、階級、行為体
 対自的な人種と即自的な階級/階級の編制/人種の編制
第2章 「囁きが起き、戦慄が走る」――「人種」、国民、エスニック絶対主義
 「人種」、国民、秩序のレトリック/平時と戦時における国民共同体/国家と家族のなかの文化とアイデンティティ/結論
第3章 無法な異邦人たち
 戦後の英国における黒人と犯罪/量から質へ――パウエリズム、黒人の子どもたち、病理学/1981年から1985年にかけての路上犯罪と象徴的な場所/結論
第4章 反人種差別のふたつの側面
 1970年代の反人種差別/反ナチズム、あるいは反人種差別?/地方自治体の反人種差別/新しい反人種差別に向けて
第5章 ディアスポラ、ユートピア、資本主義批判
 ダンスフロアの黒と白/「立ちあがり、闘い、そしてかかわりあえ」―─ソウル、公民権、ブラック・パワー/足止めされたラスタファーライの前進/ ファンクの裏切り者とコックニー解釈/ドレッド文化、ワイルド・スタイル、資本主義批判/言葉の限界/「人種」、エスニシティ、習合主義、モダニティ
第6章 結論――都市の社会運動、「人種」、コミュニティ
 破壊的な抵抗とコミュニティの象徴化/終わりに
第六章への補遺
 1、報道発表/2、コミュニティの声明 訳者あとがき
 参考文献
 索引

著者:ポール・ギルロイ(Paul Girloy)1956年生まれ。ロンドン大学キングス・カレッジ教授。英米文学、文化研究。大西洋岸に四散した黒人たちの歴史および音楽の研究者であり、英国の人種・民族政策についての発言などでも知られる。訳書に、ポール・ギルロイ『ブラック・アトランティックーー近代性と二重意識』(上野俊哉・毛利嘉孝・鈴木慎一郎訳、月曜社、初版2006年/新版近刊予定)。



訳者:田中東子(たなか・とうこ)1972年生まれ、大妻女子大学准教授。著書:『メディア文化とジェンダーの政治学――第三波フェミニズムの視点から』(世界思想社、2012年)。
訳者:山本敦久(やまもと・あつひさ)1973年生まれ、成城大学准教授。編著書:『身体と教養――身体と向き合うアクティブ・ラーニングの探求』(ナカニシヤ出版、2016 年)、『反東京オリンピック宣言』(共編、航思社、2016年)。
訳者:井上弘貴(いのうえ・ひろたか)1973年生まれ、神戸大学准教授。著書:『ジョン・デューイとアメリカの責任』(木鐸社、2008 年)。


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