「週刊読書人」2023年8月25日付第3503号に、月曜社5月刊、小泉義之『弔い・生殖・病いの哲学――小泉義之前期哲学集成』の書評「生命の哲学を紡ぎ直す――多様な側面をもつ生の諸相について」が掲載されました。評者は立教大学教授の渡名喜庸哲さんです。「本書によってこれまで別個に接してきた著作達が、一つの強い糸で結ばれている〔…〕。それは、「生」を「死」との関わりで意義づけようとする考え、逆に言えば「死」を「生」のために役立てようとする考えに対する断固たる否である。〔…〕本書のように、生殖から病にいたるまで具体的で多様な側面ないし次元をもつ生の諸相について(とりわけ「技術」や「権力」がそこに及ぼす力を等閑視することなく」、哲学的な思惟と対話しつつ、それに身を委ねずに自力で論じ切ろうとする小泉の視点は、いまなお傾聴に値するものをもっているだろう」と評していただきました。
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