★先週のご挨拶で、注目新刊はしばらく書名のみ掲出と書きましたが、時間的余裕が出た場合は今回のように一部の書目に一言加えることもできるかと思います。いずれにせよ、しばらく模索は続きそうです。
★まもなく発売になる注目新刊を列記します。アガンベンは8日発売予定、原著は2017年刊。ちくま学芸文庫7月新刊4点は7日発売予定。タルコフスキーの親本は、ロシア語タイプ原稿から訳したキネマ旬報社版。文庫化にあたり新しいロシア語ヴァージョンを底本にしたため、旧訳とは若干の異同あり、とのことです。阿満利麿さんの講義本は2011年から2013年までの連続公開講座をまとめたもの。
『カルマン――行為と罪過と身振りについて』ジョルジョ・アガンベン著、上村忠男訳、みすず書房、2022年7月、本体4,200円、四六判上製176頁、ISBN978-4-622-09525-5
『人を賢くする道具――インタフェース・デザインの認知科学』D・A・ノーマン著、佐伯 胖/岡本明訳、ちくま学芸文庫、2022年7月、本体1,600円、文庫判512頁、ISBN 978-4-480-51127-0
『インド大反乱一八五七年』長崎暢子著、ちくま学芸文庫、2022年7月、本体1,200円、文庫判304頁、ISBN978-4-480-51129-4
『映像のポエジア――刻印された時間』アンドレイ・タルコフスキー著、鴻英良訳、ちくま学芸文庫、2022年7月、本体1,400円、文庫判416頁、ISBN978-4-480-51130-0
『『歎異抄』講義』阿満利麿著、ちくま学芸文庫、2022年7月、本体1,400円、文庫判544頁、ISBN978-4-480-51132-4
★このほか最近では以下の新刊との出会いがありました。『羇旅漫録』は東洋文庫第907巻。馬琴の東海道往復記。付録の「蓑笠雨談」はその加筆抄録版。次回配本は7月、『羅振玉自伝』。『新訳 東洋の理想』は平凡社さんでは東洋文庫版『東洋の理想 他』(佐伯彰一訳で収録、1983年;ワイド版〔オンデマンド版〕、2007年)以来となる新訳。「アジアは一つである」という有名な言葉は本論冒頭の書き出しです。
『チェヴェングール』アンドレイ・プラトーノフ著、工藤順/石井優貴訳、作品社、2022年6月、本体4,500円、四六判上製632頁、ISBN978-4-86182-919-2
『羇旅漫録 付:蓑笠雨談』曲亭馬琴著、木越俊介校註、東洋文庫:平凡社、2022年6月、本体3,800円、B6変判上製函入512頁、ISBN978-4-582-80907-7
『新訳 東洋の理想――岡倉天心の美術思想』岡倉覚三著、古田亮著訳、芹生春奈訳注、平凡社、2022年6月、本体5,200円、A5判上製468頁、ISBN978-4-582-28816-2
『「ハイテク専制」国家・中国――内側からの警告』王力雄/王柯著、藤原書店、2022年6月、本体2,200円、四六変判並製248頁、ISBN978-4-86578-348-3
『ウェルビーイングの経済』山田鋭夫著、藤原書店、2022年6月、本体2,600円、四六判上製288頁、ISBN978-4-86578-350-6