◆2016年2月15日正午現在。
「Business Journal」2月15日付、佐伯雄大氏記名記事「また大手取次が破綻!日販・トーハンの冷酷すぎる「首絞め」、雪崩的に取引奪われる」が配信され、太洋社が帳合戦争によって弱体化していく様が出版人の証言とともに解説されています。とてもよくまとまっていて、同業者の認識とほぼ同じ内容であると感じます。ただ、末尾のとある一文のみ、ひょっとしたら語順を変えて読んだ方がいいかもしれません。曰く「芳林堂によると、太洋社からの支払いが滞っており送品を止められたというのだ」。これはより適切な語順では「芳林堂によると、支払いが滞っており太洋社からの送品を止められたというのだ」という風に読む方が事実に妥当するだろうと思われます。つまり、太洋社から芳林堂への支払いが滞っていたのではなく、芳林堂から太洋社への支払いが滞っているわけなので、真逆な話として読めてしまうのです。むろん、芳林堂さんには芳林堂さんの言い分というものがあるでしょうけれども。
太洋社や芳林堂の真相については巨大掲示板の某スレッドでおおよそを窺うことができます。今日現在、芳林堂書店さんのウェブサイトのトップには「お客様へ」と題した次のような告知がまだ掲出されたままになっており、当初の見込みよりも交渉に時間がかかっている様が窺えます。「毎度芳林堂書店をご利用いただきありがとうございます。/現在、問屋変更にともなうトラブルの為、各店とも雑誌、書籍とも新刊・既刊の入荷が止まっており、店舗、ホームページでのご注文がお受けできない状態になっております。/手続きを急いでおりますが、復旧には今しばらく時間がかかる見込みです。受注可能になりしだいお知らせいたします。/ご不便。ご迷惑をおかけしますが宜しくお願い申し上げます」。この影響により、トークイベントが中止になったり、サイン会の会場が他店に変更になったりしているようです。こちらのツイートにある写真は投稿主さんの所在地から推察すると、同書店の所沢駅ビル店の平台でしょうか。商品はなく、張り紙だけがあります。
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◆2月15日17時現在。
前述記事(「また大手取次が破綻!日販・トーハンの冷酷すぎる「首絞め」、雪崩的に取引奪われる」)末尾の「芳林堂によると、太洋社からの支払いが滞っており送品を止められたというのだ」は無事「芳林堂によると、太洋社への支払いが滞っため、送品を止められたというのだ」に訂正されたご様子です。同記事の全文を三分割ではなくいっぺんに読むにはライブドアニュース版が便利です。
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備忘録(21)
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