弊社出版物でお世話になっている著訳者の方々の最近のご活躍をご紹介します。
★上村忠男さん(訳書:アガンベン『到来する共同体』、編訳書:パーチ『関係主義的現象学への道』、スパヴェンタほか『ヘーゲル弁証法とイタリア哲学』、共訳書:アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』『涜神』、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』)
イタリアの歴史家ギンズブルグ(Carlo Ginzburg, 1939-)の著書の、上村さんにとって8冊目となる訳書『それでも。マキァヴェッリ、パスカル』がみすず書房より発売となります。本日6月16日が取次搬入日のようですので、まもなく店頭発売開始となるかと思います。『Nondimanco: Machiavelli, Pascal』(Adelphi, 2018)の全訳で、著者からの要望により未刊の論考「Forging the poeple: Machiavelli, Michelangelo」の翻訳が第5章として追加されています。目次詳細は書名のリンク先でご確認いただけます。
それでも。マキァヴェッリ、パスカル
カルロ・ギンズブルグ著 上村忠男訳
みすず書房 2020年6月 本体5,700円 四六判上製352頁 ISBN978-4-622-08910-0
帯文より:近代的な「統治の技術」を理論化したマキァヴェッリ。「永遠の空間の無限の沈黙」を畏怖した信仰者パスカル。継承関係を追い、書物の宇宙を往還する歴史学。
★星野太さん(著書:『崇高の修辞学』)
月刊誌『群像』2020年7月号に掲載された批評総特集「「論」の遠近法」において、論考「パラサイト――やがて来る食客論のために」(199~212頁)を寄稿されています。この特集は「「危機の時代」の先にある、(いくつかの)バニシング・ポイントを見つめる」というもの。星野さんのほか、東浩紀、安藤礼二、江南亜美子、大澤信亮、小田原のどか、樫村晴香、柄谷行人、高原到、福尾匠、古川日出男、町屋良平、綿野恵太、の各氏が寄稿しています。星野さんのご論考は「人類史をつらぬく「寄生」。生の営みとともにある概念の可能性を拡げる」と紹介されています。弊社刊、アガンベン『バートルビー』に収録された高桑和巳さんの解説「バートルビーの謎」が参照項のひとつとして論及されています。